音楽と演劇の年賀状展とはAbout


「どうしてこんな展覧会を始めたんですか?」
とよく聞かれます。
理由は単純、僕が音楽と演劇が好きだからです。

じゃあ「この人の年賀状が見たい!」と思った音楽家や俳優さんに
年賀状を出してもらったらおもしろいんじゃないか?
と思いついた時のことはよくおぼえています。
すごいアイデアを思いついてしまったのではないか、
とドキドキしました。

こうして「音楽と演劇の年賀状展」は、2011年、
OZC GALLERYという大阪・梅田のギャラリーで始まりました。

「よかったらうちでやんない?」と
埼玉のsenkiyaというお店に声をかけてもらい、
同時にご縁のあった
名古屋の喫茶jaajaというお店でも展示をさせてもらい、
大阪〜埼玉〜名古屋の3都市ツアーが始まったのが2年目。

「干支が一周するまで毎年やれたらいいですよね〜」
と半分冗談、半分本気で言いながら毎年お正月に開催し、
(これはそろそろ引き返せないところまできたのでは…)
と覚悟を決めたのが5年目。

自分のこどもが生まれた直後に展示が始まり、
第一子の乳児期という家族にとって最も過酷な時期と
年賀状展が重なり、地獄を見たのが7年目。

表現の自由の名のもとに、社会における
アートと人権の存在意義がぐらつく情勢に絶望する中、
これはあたりまえの日常を守るための展覧会なのだと
自分の中での思いをあらたにしたのが10年目。
このころには、大阪・名古屋・埼玉・岡山・岩手の
5都市で開催するようになりました。

新型コロナウイルスの感染状況の悪化で
全国ツアーを諦め、オンラインとリアルの両輪で
展示空間をつくることに挑戦したのが11年目。

そして2022年、年賀状展は12年目を迎えます。
ここまで続けてこられたのは、この企画を楽しんでくださる
出展者とお客様、各地のお店のみなさんのおかげです。

それは確かに一年に一度だけ、かもしれない。
対面じゃなく、年賀状であいさつをかわすだけの人もいる。
でも今この時代、どんなかたちだろうが
一年に一度だけでも誰かに会えること、
それが続いていくことに価値があると思えるし、
みなさんに会えるから続けてきました。

「音楽と演劇の年賀状展」は今回でひと区切り。
今までのような展示は、これで最後にします。

これで最後だけど、12年目だろうがなんだろうが関係なく、
この小さな展覧会に来た方が、
お正月ってええわ〜
とひとときでもあのお正月特有の気の抜ける時間を
過ごしてもらえたらいいなあと願いつつ、
音楽と演劇の年賀状展は
「お正月」でもうちょっと遊んでみたいと思います。

『音楽と演劇の年賀状展12』、はじまります。

音楽と演劇の年賀状展
代表 山口良太





Photo: kozo kaneda

山口良太
1983年大阪生まれ。デザイン事務所勤務を経て、2012年よりフリーのアートディレクター/グラフィックデザイナー。“見慣れないものごとをわかりやすく、身近に。そしてたのしい気分になること” を大事に、「ストレンジシード静岡」、神戸アートビレッジセンター「KAVC FLAG COMPANY」、伊丹アイホール「現代演劇レトロスペクティヴ」など、地域に根ざした演劇の宣伝デザインを中心に活動している。音楽家や俳優から届いた年賀状を展示する企画『音楽と演劇の年賀状展』を企画・運営している。ごはんをおいしくたべる。

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イラスト:小山健(2012〜)


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